中学生に寝取られた_4

(この子も脅えているのね……)
 雄太の肌は青ざめており、薄い脂肪にあばら骨が浮き出ていた。朱美はその一本一本を確かめるように指先を滑らせてゆく。
「あっ……」
 雄太の背筋がしなり、衰えを知らない男根が大きく揺れた。朱美の乳房も腕の動きにつれてたぷたぷと震え、その先では乳首はゆっくり回っている。
「ね、ねえ……。雄太くんも触っていいのよ」
 揺れる男根を見据えたまま促すと、雄太は回る乳首を凝視して応えた。
「ど、どこを触ればいいの?」
「どこでもいいのよ。好きなところを……」
「ど、どこでも?」
「ええ、どこでも……」
 手を伸ばそうとして、雄太が目を瞬いた。眼前の乳首がぷくっとふくれたのだ。ほんのわずかな膨張だったが、瞬きを忘れるほど凝視していたので見間違いではない。
「あ、朱美さんも気持ちいいの?」
「え?」
「朱美さんの乳首、ふくらんだよ」
 朱美の頬が引きつった。
「き、気のせいよ……。さ、雄太くん。わたしばかりじゃなんだから、ね、触って」
 気のせいなどではない。沸騰した血液が乳首から去ろうとしないのだ。お椀型の乳房全体も桜色に染まり、裾野から厚みを増している。体奥の炎がいよいよ体表をも焦がし始めていた。
「あ、またふくらんだ! 色も変わってきたよ!」
 残酷な無邪気さで雄太が喚き立てる。座り込んでいた邦夫たちも、どれどれと身を乗り出してきた。
(や、やだ! 見ないでよ!)
 乳首に注目が集まれば集まるほど、皮肉にも血液がどんどん流れ込み、まるで爆ぜた木の実のようにふくらんでしまう。心臓が脈動する度にじくじく疼くほどだ。
 慌てた朱美は自分から雄太に覆い被さった。
「ゆ、雄太くん、はやく……」
「え、あの、ど、どうしたら……」
「す、好きにしていいのよ。ほ、ほら、こうやったり……」
 雄太の胸板の上で乳房がひしゃげ、勃起状態の乳首はその中に埋没した。
「あ……」
 朱美の口から甘い吐息が漏れた。演技ではない。潰れた乳首がじんじん疼き、たまらず声を発してしまったのだ。照れ隠しに雄太と目を合わせてみる。だが、雄太は心ここにあらずだった。視線は宙を泳ぎ、硬直していた。
 代わりにかぶりつきで見ていた邦夫たちが静寂を破った。
「わはは! 雄太のやつ固まってるぜ!」
「もういっちまったんじゃねえのか?」
 床を叩いて大笑いする二人だったが、目だけは笑っていない。これから起こることのすべてを見逃すまいと、彼らも真剣なのだ。邦夫がベッドの前部に、康二は後部に移動した。
「へへっ、すげえな、おい……」
 後ろに回った康二の鼻息が、朱美の臀裂と雄太の陰嚢にかかった。朱美が腰を浮かしているため、滑稽なほどそそり立った男根は中空でひくひく揺れている。亀頭が指し示す先は、康二が初めて肉眼で見る女性器だ。
 陰毛は多く、そして濃い。内腿の白と陰毛の黒、淫裂の鮮烈な薄紅色のコントラストが目に焼きつく。あれは汗だろうか? 淫裂からはみ出た肉びらがかすかに光っている。
「た、たまんねえよな、実際……」
 康二はしみじみと嘆息を漏らした。目の前で生の女性器が息づいているのだ。長躯が震える。それは掛け値なしの感動だった。
「康二、そっちの具合はどうだ?」
 ベッドの前部から、朱美の顔を覗き込んでいた邦夫が声をかけてきた。
「え、具合って?」
「おまんこの具合だよ。三十三歳人妻のおまんこはどんな感じだ? やっぱり、びらびらはまっ黒でまん毛はもじゃもじゃか?」
 朱美の双肩が強ばった。いまこの瞬間も見られているのだ。火照っているあそこを……。とにかく隠さなければと、朱美は後先も考えず雄太にしがみついた。
(きゃっ!)
 しがみついた拍子に雄太の亀頭が下腹部に当たり、朱美の尻が大きく跳ね上がった。子供のものとは思えぬ灼熱の肉塊だった。
「わ! な、なんだなんだ?」
 尻を間近に見ていた康二がつられて体を上下させる。朱美の尻はパニックに陥っていた。背後の視線から逃れようにも、尻を落とせば男根に押し戻されてしまう。
(や、やだっ! 見ないでっ!)
 朱美の尻はヒステリックに上下動を繰り返し、やがて亀頭に触れるか触れないかの位置で静止した。朱美は亀頭に触れるよりも、視線に射られる方を選んだのだった。
 朱美の膠着を待って、再度邦夫が問いかけた。
「で、どんな感じだ?」
 宙に浮かんだ美尻をうっとり眺めていた康二がはたと我に返り、その感動を伝えるべく手振り身振りで話し始めた。
「と、とにかくでかいけつだ……。でっかくて真っ白で……」
「けつは白くても、おまんこはまっ黒か?」
「あ、いや、まっ黒なのはまん毛だ。肛門の方まで生えてる……。でもあれだな、もじゃもじゃだけど、すごく柔らかそうだ……」
 康二が顔を寄せたため、荒い鼻息が直に当たった。
(う、うそよ。濃くなんかないわ。わたしは普通よ。お願いだから、変なこと言わないで……)
 朱美は剥き出しの臀裂を晒す羞恥に身悶えた。奇しくも、そのわずかな動きで雄太との間で押しつぶされた乳房がうねり、しこった乳首も転がってしまう。
「あっ!」
「うっ!」
 二人の口からほぼ当時に吐息が漏れた。互いの肌はこれまでになく密着しており、一方がわずかに動くだけで、汗ばんだ肌にちりちりと電流が走るのだ。雄太にとっては初めての、朱美にとっては十五年来の疼きだった。
 康二が上擦った声で実況を続けた。
「び、びらびらはあれだな、えっーと、乳首みたいな色だ。へへっ、けつの穴も見えるぜ。けっこう毛が生えてやがる」
(いやっ! もう言わないで!)
「痔はあるか? いぼ痔とか切れ痔とか? まさか脱肛はしてねえよな?」
「だっこう……?」
「肛門から粘膜がはみ出てるかってことだよ。どうなんだ?」
「あー、それはないな。痔もないよ。きれいなもんだ。へへっ、ちょっと毛深いけど」
「あはは、そうか。そっちは処女ってわけだな」
「え?」
 康二がきょとんとしても、邦夫はあえて無視した。いまはそれどころではない。人妻を言葉で嬲るだけで男根がずきずき脈打っている。男根が続けろと急かしているのだ。
「びらびらはどうだ? びろーんとはみ出てるか? それとも毛深くて見えねえか?」
「あー、びらびらね……。んー、どうかな……」
 康二の顔がさらに近づいたのを感じ、朱美の巨尻はおののいた。
(い、いやよ! 見ないで! 言わないで!)
「そうだな……。びろーんてよりも、ぴろって感じだな。んー、きれいな方なんだろうな……。うん、きれいなおまんこだ」
 康二はメディアで得た性知識を総動員した上で、そう結論づけた。しかし、邦夫は納得していない。ますます語調を強めては、言葉で朱美を解剖しようとする。
「じゃあ、中身は見えるか? びらびらの奥、おまんこの穴だ」
「んー、閉じてるから見えねえな……」
「ぴっちりか? ぴっちり閉じてるのか?」
(お、お願い。もうやめて……)
「んー、ぴっちりじゃないな……」
「じゃ、どんな感じなんだよ?」
「そうだな、ふわっていうか、ふやけてるっていうか……」
(えっ! うそよ! そんなに濡れてないわ!)
「お、おい。まさか濡れちゃいないよな? まだなにもしてねえのに?」
「あ、でも、なんか光ってるぞ……」
(いやあっ! だめ! 言わないで!)
 上げても地獄、下げても地獄だった。進退きわまった朱美はほんの少しでも肌を隠そうと、雄太を抱き寄せて自ら正常位の体勢に持ち込んだ。
 驚いたのは少年たちだ。瞬時に上下が入れ代わったのを目の当たりにして、これが大人のセックスかと度肝を抜かれている。雄太に至っては右手にショーツを握ったままへっぴり腰になっていた。
「ご、ごめんね。びっくりした?」
 朱美は無理に笑って、雄太の背中に腕を回した。抱き寄せようとするが、雄太は四つん這いのまま踏ん張っている。見れば、康二が雄太の下肢を押さえ、朱美の股間を覗き込んでいるではないか。
(ちょっと! やだ! やめてよ!)
 力づくで引き寄せようにもそこは男の子、びくともしない。雄太は排便を我慢しているような顔をして、懸命に四肢を張っている。
(お、お願いよ! こっちにきて! だっこして!)
 そんな朱美の狼狽を、頭上の邦夫がにやけて見ていた。
「朱美、次はなんだ?」
「え、あの……」
「前戯は省略か? このまま、ぶすっていくのか?」
「あ、いえ……」
「雄太は初心者なんだぜ。少しはリードしてやれよ」
「あ、そ、そうね……」
 そう応えたものの、朱美になす術はない。前戯に移ればあそこが濡れていることを知られてしまうし、かといって前戯を省略しても同じことだ。性知識だけは異様に豊富な彼らのこと、間違いなく「淫らな女」のレッテルを張るに違いない。
(そんなつもりは全然ないのに……。もう、どうして濡れてしまうのよ……)
「股広げろよ」
「……え」
「とりあえず股広げろ」
 朱美の耳元で、邦夫がどすを利かす。
「雄太へのリードはそれとして、ほれ、康二にもサービスしてやれよ。さっきからあんたのおまんこにかぶりつきなんだぜ」
「あ、でも……」
「おいおい、まだ逆らうのか? やっぱり、旦那を性犯罪者にしたいわけ?」
「ち、ちがいます!」
「だったら股広げろよ。股広げながらでも前戯はできんだろ?」
(くっ、なんて子なの……)
 朱美は唇を結び、眉根を寄せ、邦夫を睨みつけた。体を与えるのはただの契約──それ以上でもそれ以下でもないと、意思を込めたつもりだった。
 邦夫は一瞬顔をしかめた後、不敵な笑みを浮かべた。
「あ、そう。性犯罪者の妻になりたいわけね。キング・オブ・性犯罪者──つまり、幼女レイプ犯の妻に?」
「レ、レイプだなんて。夫はただ……」
「ただ? ただなんだって? いい年したおやじが女子小学生を裸に剥いてただ?」
 朱美は後悔した。いま目の前にいる邦夫は、妹思いの兄そのものだったのだ。
「ご、ごめんなさい。そんなつもりで言ったんじゃ……」
「ふん、まあいい。さっさと始めろよ」
「あ、はい……。ゆ、雄太くん。さ、最初はね、ほら、こうやって……」
 雄太の上半身を引き寄せて、耳元で囁いた。
「どう? おばさんの体、柔らかい?」
「う、うん。や、柔らかいよ」
「そう。じゃあ、もっとおばさんにくっついていいのよ。手で触ってもいいわ。もらろん、口を使っても……」
「う、うん」
 雄太は不自然に腰を引いている。乳房の感触だけで射精寸前なのだ。もし、男根が朱美の下腹部にもう一度触れたなら、瞬時に爆発してしまうだろう。
 雄太はからかわれることはもう平気だった。それよりも、射精に伴う交替でこの甘美な時間を奪われることを怖れていたのだ。そして、そのへっぴり腰が朱美をさらなる窮地に追い込んでゆく。
「朱美! さっさと股開け!」
 康二がベッドの枠を叩いて急かす。朱美は雄太と足を絡め、とりあえずペッティングで時間を稼ぐ作戦に出た。
 だが、ここでも朱美は運に見放されてしまった。身長差がじゃまをして脚を抜くことができないのだ。無理をすれば発情した女性器を康二に晒すことになる。
「ゆ、雄太くん。も、もっとくっついて。おばさんに抱きついて」
「で、でも……」
「朱美! 股! 股だよ!」
「ゆ、雄太くん! はやく!」
 上半身を強く抱き締めれば抱き締めただけ、雄太の下半身は離れてゆく。
(ああ、もう! 仕方ないわね!)
 朱美は力任せに雄太の両膝を弾いて、自分の両下肢を解放した。次に雄太の下肢をからめ取り、互いの腰を密着させようとする。
「わっ!」
 雄太の腰が跳ね上がった。当然、朱美の股間は剥き出しになってしまう。
「へへっ、やっと見えたぜ!」
「きゃっ! やだっ!」
 朱美の尻が暴れ出し、白磁の太腿がのたうった。雄太の腰を引きつけようにも下肢は汗でぬめり、図らずも淫靡なダンスになってしまう。
「や、やだ! 見ないで! お願い!」
 我を失った朱美が叫ぶ。ベッドは軋み、小柄な雄太は転げ落ちそうになっている。見かねた邦夫が怒鳴りつけた。
「こら! 帰るか! いますぐ帰るか!」
 朱美の抵抗がぴたりと止まった。
「雄太、もういい。性犯罪者の妻はお帰りだそうだ」
「え、だって……」
「仕方ねえだろ。無理に犯したら、こいつの旦那と同じ性犯罪者になっちまうからな。まだ中学生なのに性犯罪者にはなりたくねえだろ。性犯罪者なんぞによ」
 朱美に睨み返すだけの余力はなかった。目に浮かんだ涙は、仰向けになっていなければこぼれてしまうだろう。
「帰るか、おまんこを見せるか、好きな方を選んでいいんだぞ」
(わ、わかってるわよ。このままじゃ帰れないことぐらい……)
 自己犠牲の甘美さも、いまとなっては空しいだけだ。ここで逃げ帰れば、夫や娘に会わす顔がない。ただそれだけのことだ。
 朱美は全身から力を抜いた。雄太にすがっていた両手を解き、ぱたりと落とす。下半身は麻酔を打たれたようにゆるみ、股間をだらしなく開いてシーツに沈んだ。
(ほら、これを見たかったんでしょう。好きなだけ見ればいいわ……)
 無防備になったそこに、これまでにない苛烈な視線を感じた。陰毛の一本一本、肉襞の一枚一枚が康二の視線に焼かれている。鼻息が荒い。単に興奮しているのか。それとも、臭いを嗅いでいるのか……。
(どう、幻滅した? 女のあそこなんてそんなものよ……)
 静かな時が流れた。エアコンの送風音が耳ざわりなほどだ。
「……どうだ、康二? 人妻のおまんこは?」
 邦夫の問いに、康二が顔を上げる。紅潮した頬は半分笑い、半分引きつっていた。
「ほ、本物だ……」
「ば、ばか、本物に決まってるだろ。で、どうなんだよ? 人妻のおまんこはやっぱりまっ黒か?」
「んー、なんか、ほわってしてるな。さっきに比べてゆるんだみたいだ」
「ゆるんだ? おまんこがか? そうか、やっぱり濡れてるんだな?」
 しめたと言わんばかりに邦夫は笑い、康二の脇に移動してきた。
「どれどれ……」
 覗き込んだ邦夫は目を見張った。なんと淫らな肉花だろう。匂い立つばかりに花開いている。小陰唇の縁は水を吸ったようにふくらみ、色素沈着のない奥の粘膜部分が確認できるほどにめくれている。
 さすがにクリトリスの包皮は剥けていないが、童貞の邦夫にもはっきりとわかった。この人妻は発情している! めくれ上がった赤い内臓がなによりの証拠だ。
「そういうことかよ。たまげた奥様だぜ……」
「なんだよ、邦夫。なにがどうしたって?」
「ほら、よく見てみろ。おまんこのびらびらが濡れてるだろ? 触ってもいないうちからおまんこを濡らす女ってのはな、どすけべのど変態なんだ」
「へえ、そうなのか……。朱美はどすけべのど変態だったんだ」
(へ、変なことを言わないでよ。わたしは変態なんかじゃないわ。お、女の体ね、女の体は……)
 反論しようにも、なぜ濡れてしまったのか自分でもわからない。唯一、思い当たるのは精液臭だが、それはそれで浅ましいことだった。
「まあ、あれだな。旦那とご無沙汰でたまってんだよ。だから四六時中、おまんこがぐじゅぐじゅなんだ」
「なーんだ。朱美はたまってたのか。へへっ、おれたちと同じだな」
 濡れ光る肉襞を凝視しながら、康二が歯ぐきを剥いて笑う。
(ち、違うのよ。違うの……)
 悔しさと恥ずかしさで、朱美は顔を背けた。こぼれた涙が頬を伝い、シーツに染み込んでゆく。だが、そんな朱美の心情に気づく者はだれもいない。雄太は四つん這いのまま後ろの様子を気にしており、邦夫たちは食い入るように女の部分を見ている。
「なあ、朱美。これって前戯の必要がないってことだよな?」
「え? あ、その……」
「中も濡れてんだろ? だから、びらびらもてろてろに光ってんだよな?」
「そ、そんなこと……」
「じゃあ、中はかさかさなのに、びらびらだけてろてろなのか?」
「じ、自分ではわからないわ……」
「なら、おれが試してやるよ」
「や、やだ!」
 朱美の裸身がおののいた。なにもかも投げ出したつもりが、腰や太腿が羞恥に震え、恐怖によじれる。
「こら、じっとしてろ。指まんしてやっからよ」
「あ、だめ……」
「おまえなあ、いい加減、立場をわきまえろよ」
「あ、いえ、違うの……。む、無理に挿入すると、な、中に傷が……」
「そっと入れてやるよ。爪も切ってるし。それならいいんだろ?」
「あ、でも……」
「おいおい、おまんこ歴十ウン年の人妻だろ? 指入れたくらいで怪我すんのかよ?」
 邦夫の苛立ちが場の雰囲気を険悪にする。囚われの朱美に選択の余地は微塵もない。
「た、たぶん、大丈夫だと……」
「最初からそう言えよ。手間かけやがって……。入れていいんだな? 指をずっぷりと?」
「……あ、はい」
「じゃあ、入れるぞ。人差し指でいいか? 少しでも長い中指の方がいいか?」
 朱美が黙っていると、邦夫がわざとらしく独りごちた。
「二本、いや三本くらいまとめて入れてみるかな……」
「あっ、あの、ひ、人差し指で……」
「人差し指で?」
「お、お願い……します」
「あー、はいはい。人差し指ね、どれどれ……」
 軽口を叩く邦夫だったが、その実声は震えていた。それもそのはず、女性器に触れるのは生まれて初めてなのだ。膣口の位置を間違えて恥をかかないようにと、まずは肉溝の下端に狙いを定める。
(あ……)
 邦夫の指先が小陰唇に触れ、朱美の下半身に緊張が走った。むにっ、むにゅっと指先は肉溝に沈み、やがてゆるんだ膣口を探り当てた。
「け、けっこう熱いじゃねえか……」
 他人の内蔵をえぐる行為は暗い愉悦だった。邦夫は震える指を鎮めるように、赤い内臓の中へ埋め込んでいった。
(あ、いやあ……入ってくる……入ってくるわ……)
 悲鳴こそ上げないものの、朱美の下半身はすべての筋肉を緊張させて、侵入する異物を排除しようとした。だが、どんなに拒もうとも、たかが指一本の侵入さえ止めることができない。
(ああ……だめ……いや……)
 第二関節が沈んだところで、邦夫は一呼吸入れた。
「す、すげえな……。中でなにが煮えてんだ、おい?」
 朱美を煽ったつもりが、気の抜けたかすれ声になってしまった。傍らの康二もまったく気づいていない。邦夫は一人はにかみ、ほんの数ミリ指だけ進め、今度は大声を出した。
「ぐちょぐちょじゃねえかよ! ええ、そうだろ、朱美?」
(う、うそよ! そんなことないわ!)
 ぐちょぐちょと言ったのは当てずっぽうだったが、事実、膣を穿たれた朱美に苦痛はない。受け入れ可能なほど中はとろけてるのだ。
「よう、朱美。これだけ濡れてればオッケーなんだろ?」
「え、あの……」
 邦夫は慎重に指を前後させた。第二関節を出しては沈める動作を執拗に繰り返す。朱美の体をいたわるというよりも、膣の温もりや圧力を覚えておくためだ。
(も、もういいでしょう。お願い、はやく指を抜いて……)
「ふーっ、指が溶けてしまいそうだ……」
 何度も指を出し入れしてるうちに、邦夫の顔つきまでとろんとしてきた。わずか一本の指を動かすだけで成熟した人妻の腰は震え、太腿が蠢く。もし、勃起した男根を深々と打ち込み、思う存分抜き差ししたらどうなることか……。
「ね、ぼくもそっちにいっていい?」
 唯一、朱美の女性器を見ていない雄太がもどかしげに言った。
「ぼくにも見せてよ。朱美さんのおまんこ」
 邦夫は高らかに笑って、雄太の尻をぺちんと叩いた。
「朱美のおまんこは準備オーケーだ。まずは一発出してからゆっくり見ればいい」
「え、ほんと?」
「そうだよな、朱美? 前戯いらずのどすけべおまんこは準備オーケーなんだよな?」
「あ、あの……」
「あー、とろとろじゃねえかよ、ここ? それともなにか、まだほじくり足りねえのか?」
 人差し指をくちくちと動かされ、朱美の眉間に皺が寄った。
「あ、いえ……」
「もう、はめちゃっていいんだな?」
「あ、はい……」
 頷くしかない朱美だ。
「よーし。じゃあ、雄太をしっかりリードしてくれよな」
 邦夫がそろりと指を抜いた。指一本分広がっていた膣口はゆっくりすぼまり、ぬめ光る肉襞の中に埋もれてしまった。
 ふと、邦夫は人差し指を見詰めた。わずかの間膣に入っていただけなのに、心持ちふやけた感がある。くん、と臭いを嗅いで反射的に顔をしかめた。だが、異臭と感じたのは最初だけで、これが生の女の匂いなのだと嬉しくもなる。
「へへっ、これ、まん汁だよな?」
 康二が覗き込む。
「ああ、まん汁だ」
 康二の鼻っ面に指を突きつけた。
「くーっ、きくぜ! このまん汁!」
「あはは、人妻のまん汁だからな」
 邦夫はひとしきり笑うと、指に付着した愛液をシーツで拭った。
「よーし、朱美。おれたちのことは気にしなくていいからな。ずっこんばっこん、いつもどおりやってくれよ」
「あ、はい……」
 もうどうしようもない。二十歳も年下の少年に犯されるしかないのだ。そう覚悟を決めたとき、現実的な問題が持ち上がった。
「あ、ま、待って……」
「この、またふざけたことを……」
「ち、違うの。ゴ、ゴムをつけてくれないかしら……」
「ゴム? コンドームか?」
「ええ、わたし、持ってないのよ……」
「お、おれたちだって持ってねえよ」
「こ、困ったわね……」
「なーに、外出しすればいいんだろ? それを教えるのもあんたの仕事だぜ」
「そ、そんな……。失敗すると後が大変だし、面倒なことになるわ……」
「お、脅かすんじゃねえよ。そう簡単に妊娠するもんか」
「そ、その……。き、危険日なの……」
「危険て……排卵日ってやつ?」
「は、はい」
「……てことは、中出しすると妊娠しちゃうわけ?」
 思いやりのかけらもない邦夫の追及に、朱美は頷くのがやっとだった。
「へえ、そうか。いま生でやったら妊娠しちゃうのか……」
 童貞の中学生である自分たちが夫も子もある成人女性を妊娠させる──。それはそれで甘美な誘惑だったが、邦夫は気を引き締めた。リスクの管理を徹底する。そう決めたのは他ならぬ邦夫なのだ。
 つまり、可能な限り和姦の状況を作り上げて、朱美の陵辱はこれ一回きりにする。叶うなら毎日でも朱美とセックスに耽りたいが、快楽が大きいだけ、しっぺ返しも大きいことも予想がつく。
 土台、あの切り札を何度も使えないことは、彼らも十分理解している。大人を不用意に追い詰めてはいけない──。中学生になれば自然と体得することだ。
「仕方ねえな……。雄太、おまえが一番手なんだから、おまえが買ってこいよ」
「え、ぼく? だって、ぼく、ほら、子供だし……」
「酒じゃあるまいし、売ってくれるって。それとも手っ取り早く、かあちゃんの部屋をあさるか? 普通、たんすとかに隠してるだろ?」
「あ、じゃあ、買ってくるよ。コンビニで売ってるよね」
「ああ、悪いな」
 邦夫は雄太と一緒にベッドから降り、出窓に置いてあった朱美のバッグを手に取った。財布を探すつもりが、出てきたのはプラスチックケースだった。中身は錠剤だ。奇妙にも数字がふられている。
「ん、なんだこれ? くすりか?」
「あ、ちょっと見せて」
 ブリーフを穿いた雄太が寄ってきた。ケースを手にした途端、利発そうな瞳がきらりと輝く。雄太は錠剤にふられた数字と壁のカレンダーをしばし見比べた。
「これ、ピルだよ」
「ピルって、あのピルか?」
「そう、経口避妊薬のピル。ほら、この数字、飲み忘れないための日付なんだ」
「へえ、そうなのか……。ん、今日の分はまだのようだな」
「そうだね。毎日決まった時間に飲むから」
「おまえ、やけに詳しいな。さてはおれたちに内緒で彼女を作ったか?」
「ち、違うよ。ママが読んでる雑誌に書いてあったんだ。か、彼女なんていないよ、ほんとだよ」
「あはは、わかってるって。ちょっと貸せ」
 邦夫はピルケースを奪い取るや、ベッドの上の朱美を睨みつけた。正座して聞き耳を立てていた朱美はおどおどと目を逸らす。
「てめえ、いい根性してるじゃねえか。おれたちをだましたな!」
 歩み寄った邦夫は殴ると見せかけて、朱美の鼻っ面にピルケースを突きつけた。
「ご、ごめんなさい。うそをつくつもりはなかったの……。ただ、性病の心配とかあって、それで……」
「ばーか。おれたちが性病なわけないだろ。あ、もしかして、おまえが持ってんの? クラ……なんとかを飼ってんだ? その濡れぬれおまんこに?」
「か、飼ってません!」
「じゃあ、生ではめてもいいんだろ?」
「で、でも……」
「おまえなあ、まだ言い訳するか? その口、塞いじまおうか?」
「……ご、ごめんなさい」
「おれたちを騙した罰だ。よーく見えるように騎乗位でやれ。四股踏むようなエロっちい格好でだぞ」
「そ、そんな……。わ、わたしにだってプライドがあるのよ。ね、お願い。普通にさせて」
「てめえのプライドなんか知ったことか。いいか、これは罰なんだ。恨むならうそつき野郎の自分を恨め」
 邦夫はピルケースを机の引き出しに隠してから、雄太と康二を部屋の隅に呼び寄せた。朱美の側から片時も離れなかった康二が、半勃起した男根をぷらぷら揺すりながら寄ってくる。
「おい、いいか。あの作戦を忘れるなよ」
 押し殺した声で邦夫が念を押すと、二人の少年は神妙に頷いた。
「わかってるよ。レイプはまずいんだろ」
「それとあれだよね、ぼくらが淫行の被害者になるんだよね」
「ああ、そうだ。じゃあ、そういうことで始めるぞ」
 三人は決戦に臨むかのような顔で頷き合った。さしずめ雄太を選手とすれば、康二がコーチで邦夫は監督だろうか。
「よーし、雄太はベッドの上で大の字だ」
「う、うん」
 仲間一の男根をぶらんと揺らして、雄太がベッドに上がった。正座していた朱美を隅に押しやり、大の字になる。男根は依然勃起状態を保っており、亀頭部分は皺ひとつないほどに張り詰めていた。
「朱美は四股だぞ。わかってるな?」
「お、お願い。普通のに……」
「だーめ。おれたちを騙した罰だって言ったろ。エロっちい四股踏んで、ずぼずぼやってもらうぞ」
「ひ、ひどいわ。あんまりよ……」
 邦夫はわざとらしく大きなため息を漏らすと、雄太の男根を指差した。
「おい、このでっかいちんぽ。奥さんがおまんこに入れなきゃ、美雪ちゃんのおまんこに入るんだぞ。そこらへん、わかってんの?」
「え?」
「おいおい、何回言わせるんだよ。あんたが逆らえば旦那はキング・オブ・性犯罪者。で、美雪ちゃんはおれたちに回されるんだよ。もう忘れたのか?」
「あ、いえ……」
「つまりだ。あんたのおまんこが家族を救うんだよ、わかってる?」
 たかが中学生に因果を含められて、朱美の表情が険しくなった。そんなことは言われなくてもわかっているのだ。自分がここにきた理由はただひとつ、肉体を代償に家庭の危機を救うことなのだから……。
 ここが決め所と踏んだ邦夫は、恥ずかしいくらいの猫なで声を出して、朱美に寄り添った。
「なあ、写真とかビデオは撮らないから、安心してすけべになれよ。ここで起こったことはあんたとおれたちしか知らないんだぜ。明日の朝になればすべて終わりなんだよ。それで家族が救えるんだ。安いもんだろ?」
「ほ、ほんと? こ、これっきりにしてくれるの?」
「最初からその約束だろ。安心しろって。後であんたを呼び出したりしないからよ。その証拠にほら、さっきから全然撮影してないだろ? 脅すつもりなんてはなからないんだ。おれたちはただ初体験ができればそれで満足なんだよ」
「し、信じていいのね?」
「信じる、信じないはあんたの問題だ」
「そ、そうね。そうよね……」
 朱美は何度も頷いた。そうやって自ら退路を断つことが、背徳的な行為に身を投げ出す覚悟になる。
「そういうことだから、ま、恥ずかしいだろうけど、ひとつ頑張ってくれよ」
「わ、わかったわ。あなたたちが約束を守ってくれるなら……」
「よし、決まった。これで後腐れなしだな」
「え、ええ。そうね」
 朱美は大きく深呼吸すると、ベッドを軋ませて立ち上がった。真っ白い太腿が伸び、豊満な臀部が持ち上がる。少年たちの視線を引き寄せて止まない、筋肉と脂肪の芸術品だ。
 朱美はコイルスプリングを踏み鳴らし、雄太の腰を跨いだ。
(パパ、美雪ちゃん、ママを守ってね……)
 ついに雄太の目にも淫裂の全容が映った。密生する陰毛は陰核包皮を覆うのがやっとで、朱美が隠し通そうとした濡れた陰唇は丸見えだ。臀肉にたるみがほとんどないため、邦夫たちの位置からでも陰唇が覗ける。
 朱美が大きく息を抜いた。片手を壁に預け、雄太の股間に視線を落とす。
(す、すごいわ。さっきから立ちっぱなしなのね……)
 真上から見るピンク色の肉球はどこか痛々しい。鈴口にたまった透明な滴はさながら涙だろう。
(そんなにわたしとしたいの? 初体験がこんなおばさんでいいの?)
 朱美は巨大な臀部をゆっくり下ろし始めた。太腿が限りなく水平に、やがて一直線になる。肛門と濡れた陰唇を隠すものはどこにもない。
 朱美はもう一方の手で男根を支えた。それを自分の中心に合わせる。亀頭が視界から外れると、それだけで背筋が震えた。ほんの少し腰を落とすだけで二人は繋がってしまうからだ。
 少年たちに声はなく、瞬きもない。ぱっくり開いた肉の花に心を奪われている。だから、朱美の顔に浮かんだ変化に気づかなかった。そのとき、紅い唇をかすかに歪めて、朱美は確かに笑ったのだ。
(ふふ、教えてあげるわ。大人の女を……。でも、覚悟しなさい。あっという間よ。あっという間に終わらせてあげる……)
 亀頭が花弁に触れた。朱美の手に操られ、膣口へと導かれる。
(ほら、これが本物の女よ! さあ、恥をかきなさい!)
 朱美が黒い笑みを浮かべて、容赦なく腰を落とした。ずちっ! 淫らな音がして、亀頭ばかりか陰茎全体が一瞬にして消え去った。
「うわあっ!」
 朱美の臀部が雄太に密着している。同時に男根が子宮口を擦り上げ、快楽の静電気を発生させた。
(な、生意気よ! 子供のくせに!)
「わっ! わっ! うわあああっ!」
 悲鳴を上げるよりもはやく、雄太は達していた。朱美がわずかに一回、ほんの一度腰をひねっただけで、雄太の初体験は終わってしまったのだ。
(あら、もう終わり? やりたい盛りなんでしょ? 遠慮しなくていいのよ! ほら、これはどう!)
 子宮口を熱い精液で叩かれて、朱美のたがも外れている。
「わっ! わっ! たっ、たんま! たんまーっ!」
 朱美の腰が上下にうねった。よどみのない上下動と円運動の組み合わせだ。たったいま童貞を失ったばかりの少年にはまさに拷問だった。射精直後の過敏な男根を文字どおり貪り食われ、雄太のか細い体に痙攣が走る。立て続けに二度目の射精が始まった。
「やめてっ! もうやめてっ!」
 それはもはや快楽などではなかった。度を越した刺激で背骨が軋み、腹筋が引きつる。体が壊れてしまいそうだった。
「やめてっ! もうやめてえええっ!」
 雄太は絶叫とともに朱美を突き飛ばし、ほうほうの体でベッドから転げ落ちた。肉地獄を逃れた男根はびくんびくんと精液を噴き出し、カーペットを汚している。
 雄太の痙攣が収まるのを待って、朱美がうそぶいた。
「次はだれ?」
 呆気に取られている少年たちを威嚇するように、ベッドの上で仁王立ちになった。それは自棄でもなければ強がりでもない。朱美は確信したのだ。緒戦は自分に主導権があることを。優位を保つにはこのまま攻め続けるしかないことも。
「さあ、次はだれなの?」
 下肢の合わせ目から精液が流れ出てきた。だが、内腿を伝う精液もそのままに、朱美は少年たちをねめ回す。
「わたしとセックスしたいなら、はやくベッドに上がりなさい」
 八月の昼下がり、少年たちの筆下ろしはこうして幕を開けたのだった。

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